おしゃべり心療回想法

すもも

2011年09月22日 00:00



少年少女時代の楽しかった記憶をよみがえらせ、おしゃべりする―それが認知症の予防となり、その進行を抑制する。施設で日々高齢者をケアーする若い介護士や、高齢者を抱える家族のためのやさしい実践ガイドブック。
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最初に『回想法』を聞いた時には「なんだろう?」と思ったのですが
聞けば聞くほど「これって、面白いな」って感じました
「自分が楽しかった時代の話を聞いて、楽しくおしゃべりするだけで認知症の予防になる」
それって私が知っているおばあちゃん達がやっている事でした
今の家庭の話はしたくないけど、子供の頃の話をすると嬉しそうに話してくれる人が多いです
先日も「おひさま」を見て私が「文字が右から左に変わったのって憶えてる?」って聞いたら
「憶えてるわよ。でも、あの頃は横書きよりも縦書きだったからね」と言われて
「ほほう~~~、そっか」と感心してしまいました
今では当たり前の横書き自体が珍しいことだったなんて、考えてもみなかった私でした
そういう話を聞くと、本当に楽しそうに話してくれます

入院している時に、戦争中に空襲で逃げた話を聞いた時も、おばあちゃん達が
本当はつらい時代だったはずなのに、とてもニコニコと笑いながら教えてくれました
どんな思い出も時間と言うフィルターを通して楽しい記憶になっていたりするのかな?って思いました
楽しいをおしゃべりをして、その上認知症予防になるなんていいなって思いました

本の中には回想法の質問の仕方や例題などの実践方法も書かれていて
質問が「はい」「いいえ」で終わってしまうようなことなく、相手が話したくなるような
質問の仕方が書いてあったりします
今度、うちの親にも試してみようかな?って思ったりします

小林 幹児
1953年東京生まれ。日本大学大学院で心理学を修了し渡米。行動科学博士号取得後、文部省認可財団法人にて発達と加齢研究を行う。退職後北海道の中核病院にて地域医療介護担当者として臨床経験を重ねる。老人施設の管理職や教育職を歴任し、現在は心療回想法の普及に活躍している。剛柔流空手道三段。現在、内閣総理大臣認証法人日本回想療法学会長、社会福祉法人日本家庭福祉会理事、産業能率大学講師

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