<生殖幹細胞>卵子の元、ヒトで確認…日米チーム

すもも

2012年02月28日 00:00

<生殖幹細胞>卵子の元、ヒトで確認…日米チーム

 ヒトの卵巣の中から、成長すると卵子になるとみられる細胞を、米ハーバード大マサチューセッツ総合病院と埼玉医大のチームが見つけた。従来、卵巣にある卵子の数は有限で、加齢とともに減少する一方と考えられている。今回発見した細胞は卵子の元になっている「生殖幹細胞」とみられ、ヒトで確認されたのは初めて。抗がん剤治療などで生殖能力を失った人などの不妊治療に役立つ可能性があるという。米科学誌ネイチャー・メディシン(電子版)に27日、論文が掲載された。

 埼玉医大のチームは、性同一性障害の治療のため同大で卵巣を摘出した20~30代の女性6人から、研究目的で用いる同意を得た。提供された卵巣を米国へ持って行き、ハーバード大チームが生殖幹細胞とみられる細胞を採取。目印を付け、卵巣組織に注入してマウスの卵巣へ移植した。約1週間後には、卵巣内で目印を付けた細胞が卵子のように成長していた。

 高井泰・埼玉医大准教授(産婦人科)は「やむを得ない理由で不妊になる人から事前にこの細胞を採取しておけば、治療後に出産が可能になるかもしれない」と話す。一方で「不妊治療に使うには、倫理的な問題を議論する必要がある」と指摘している。【野田武】

毎日新聞 2月27日(月)

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『やむを得ない理由で不妊になる人』というのは、どのような人なのだろう?と思いました

現在、欧米では治療前に手術で卵巣を摘出しておいて、治療後に体内に戻すのが一般的になっているということでした
(日本でも一部の病院で、受けれます)
卵巣自体を取り出すには、手術が必要なので体の負担はあると思いますが、放射線を照射後や抗がん剤治療後の卵巣となると(私の場合、がん治療しか思い浮かばないので)その卵巣が正常に機能してくれるかは、疑問だな?と思った
また、その場合は卵巣機能の問題だけでなく、子宮などの問題はどうなのでしょう?

ただ、この場合「精巣がん」の方はどうだろう?と思いました

精巣がんの罹患年齢はとても若くて、10代前半から30代くらいの方がとても多いです
そういう人が、若くして子供を持てないというのを背負っていくというのは、とてもつらいことだと思います

卵子と同じように精子の元も見つかれば冷凍保存させて、患者さんが成長後にそれを精子に成長させて体外受精などで子供をもてる可能性があるのではと思いました

11歳の男の子のお母さんで、お子さんの精巣がんが見つかったという方からメールを頂いたことがあります
子供の病気は親もとても苦しい思いをするし「変われるものなら、自分がかわってあげたい」と言われていました

その時に「子供にがんであるということ」そして「子供を持つことができないということ」を、どう説明すればいいのかわからないと言われていて、もう少し大きければ病院で精子を保存しておいてもらえるけれど、まだ小さいのでそれもできない。といわれていました

切ないな・・・と思った

今は医学は、毎日毎日、とても進んでいっています
でも、どうしても駄目なこともあるんだと思った

ただ、患者としてみればやはり少しでも可能性があるのなら、それに賭けたいと思うのではと思います

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