自分の病気を知るということ
当たり前ですが、ピアサポーターとして活動をするということは『自分自身のがんを知る』ということだと思います
でも、それは過去の自分自身と真正面から向き合うということだと思っています
それは、やはり患者にはつらい事だと思います
告知の時の感想は人それぞれだと思います。
そして、治療も人それぞれ・・・同じように見えて同じ体などないのと同じでみんな違います。
それをもう一回、受け止めなければならないというのは自分の中にある実は開けたくない箱を開けるような気持ちだと思います。それを開けるというのは、勇気がいるし、その人にしかわからないものが出てくるということだと思います。
ここのところ、ずっとその作業をしています
そのせいもあって、帰り道になるとみんな少し疲れています。
それは、最初は『がんばろう』って感じだったのが、段々と『ちょっときつくない・・・』『私、やっていけるかな・・・』という言葉に変わっていきました。やってはいけないこと。こうしなくてはいけないこと。があまりにも多くて、自分自身が否定されている気持ちが出てきているのだと感じました。
実際にはそうではないのだけれど、どこかで『そのままでいいんだよ』というその人の個性を受け入れてもらえないのではないのかな?って感じてしまうのかもしれないと思いました
患者さんの『ありのまま』を受け入れなければいけない自分達が実は一番、ありのままの自分自身を出せていない自分の感情を殺しているように感じました
本当は、泣いてみたい。本当は、悲しかったといいたい・・・。
そういう患者としては当たり前の感情を、横において『相手の気持ちを受け入れなくてはならない』と感じているように感じました。
私はこのブログを書いているのもあって、色々な人からメールを頂いたりします。
幸いなことに『ちょっとしんどいかも・・・』と書くと『大丈夫ですか?』とコメントを下さる方もいます
でも、そんな私も先日のセッションではとても色々な事を思い出して、しばらくつらい気持ちを引きずっていました。
がん体験者にとって、がん体験は決してネガティブな感情だけではないです。
でも、だからといってポジティブな体験ではありません。
『がん患者さんを助けたい』という感情の中には自分自身も癒されたいという気持ちもあります
それこそが『ヘルパーセラピー』だと思っています
その2つがきちんと機能していないと患者さんのサポートをするのは難しいのかな?って思っている私でした
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