以前、がん体験者のグループカウンセリングで「アサーション」の実践をやった事があります
2人1組で4人が向かい合わせになって、2人のうちの1人が向かい合った人を
自分がアサーションしたい人になってもらい話します
その場合、話をする人は自分で選びます
そして、選ばれた人は自分をサポートしてくれる人を選ぶことができます
アサーションと一口に言っても、色々な訳がされているし欧米の書籍だと日本人には
どちらかというと強い自己主張だと思い、不快な気持ちを感じる場合もあります
日本人の平木典子さんのように、さわやかな自己主張と言われるものは
ちょっと「理想的」すぎて、う~~~ん、そんな神様みたいな・・・なんて思ったり
アサーションスキルを持っているのは、人口の約5%だそうですから
ほとんどの人は難しいのだと思います
また人は相手によっても様々な自己主張の仕方があるし、会社ではいい人が
家庭では何も話さない人かも知れない
反対に、家庭ではとてもいい親・子どもだったりもします
人は相手によっても態度を変えるものだから、その全てにおいてパーフェクトな人はいないと思う
がん体験者で一番の悩みは、医師との関係や家族とのことが多い気がします
医師に自分の気持ちをきちんと伝える事ができないことが、医師への不信感になって
「あの先生は、私の気持ちをわかってくれない」という感情になってしまうこともあります
その場合、どちらが悪いとかの問題ではなくお互いの問題なのかな?と思います
体験者同士でアサーションをやったときに、2人1組で話している時には自分の感情をストレートに伝えてみます「なんでそんな事を言うんですか?」「そういう言い方をして欲しくない」とか気持ちのままに伝えることで相手にわかってもらいます。そして、その上で生まれた感情をお互いに話してもらいます
「気分が悪かった」とか「そんな風に考えているとは思っていなかった」などなど色々な感情があります
それを隣で聞いていた人は、客観的な立場で見ているので「こうなのかな」と思ったことをその人の立場に立って言って見ます
ただ、その時に必要なのは第3者の目です
文句を言うのではなく、客観的な目で見てお隣の人の感情を伝えてあげます
「そういう事を言われてとても悲しかった」とか「そういう言い方をされて、とても心が傷ついた」など自分の感情の部分をきちんと相手に伝えていくことで、わかってもらうという方法でした
医師と患者の立場で「先生、なんでそんな事を言うんですか」とケンカ腰に言うと医師も「何が」となるけれど「先生の言葉で私はとても不安になりました」とか「傷つきました」という風に伝えていく。
感情的にならずに感情を伝えていくというのが大切なのかなと思います
ただ、アサーションを勉強してみて思うのは「伝える」ことの難しさだなと思います
自分の感情を伝える時にそれをそのままで受け取ってくれる人のほうが少ない気がします
「そんなつもりじゃなかった」とか「なぜ、わかってくれないの」という悲しい気持ちになるほうが多い気がします。それが何度か繰り返されると「もう、言わないほうがいいかな」とか「どうせ言っても無理」と思ってしまう
仕事を始めた時に、私に仕事をくれていた人への要望を上司に言ったことがあります
かなり普通の内容で「出かける時には、1言知らせて欲しい」と「期限がわからないので、期限を教えて欲しい」などといった、私には普通のことだと思ってお願いしました
その時に上司から「批判しないで」「何も言わないで」「追い詰めないで」などなど言われて、最後には「彼は辞めるんだから」という変な方向に話が進んでいきました
なんだか変な方向に話がそれてしまったな・・・と思ったけれど、とりあえず「批判しない」とか「追い詰めないで」とかってまるで「うつ病患者さんへの対応マニュアル」みたいやんと思った
それからしばらく、言われた相手を「うつ病なんやろか??」と思って見ていました
ただ、慣れてくるとそうでもないし、何人か以前の職場でうつの人と接したことがあるのですが「この人、そうでもないんと違うやろか??」と思い始めてきた
自分の目線で見た彼(若旦那)は、無駄口は言わないけど、いたって普通な人だと思った
本当の意味で病んでいる?と思う人って、何か行動や言葉などで違和感を感じるのだけれどそういう部分がなかったし、自分なりに対応してもいいのかな?と思った
そんな時に、この本を読んでみました
アサーションスキルがすぐに身に付く訳ではないし、読んだ=できる。ではない
ただ、自分なりに考えたのは私が嫌な事は何か?でした
その中で、誰か別の人から「辞める」などと言った重要な事を聞くこと
これは、どんなに短い間だとしても一緒に仕事をした関係なのだから、辞めるときくらいは
相手から直接聞きたいということ。でした
辞める・辞めないは個人的な事だし、それを止めるようなチカラなんて私にはないんだし
それに、男の人が何年も勤めた会社をかわるというのは、そんなに容易いことではないだろうから
でも、たとえ自分の勝手な満足かもしれないけれど、個人的に話してみようと思った
「自分は、本人からきちんと聞きたかったから」というのを伝えました
それもアサーションなのかな?と思った
ただ、のん兵衛な私は「今日はこういう事を聞かなければ」と思っている時にはいいけれど
飲んでしまうとついつい説明がめんどくさいと思っているので、かなりいい加減になります・・・
これは、ちょっと反省です
でも、これも場所によるのかな~~飲んでる時に、ちゃんとした話なんてできないですよね??