サクラ サクラ

すもも

2012年04月10日 00:00



今年もサクラを見ることができました

3年前の3月28日に告知をされた時、次の日に予定通り井の頭公園で友達とお花見をしました

「来年もサクラが見れるといいな」と思った

サクラは年に1度だけのもの。ちゃんと生きていないと見れない花だから・・・

もう何年になるのかな?お花見の日に一緒に仕事をしていた友人が亡くなりました
やっとこさパソコンのメールを繋げたばかりだった私は、珍しく電話ではなくメールでよっちゃんに「明日のお花見、忘れないでね」と送りました
「うん、わかった明日ね。楽しみにしてる」という返信が届きました

でも、お花見の当日、少し雨が降り始めてきたけれど、なかなか彼は現れませんでした
みんなで「もう、よっちゃんのことだからまた遅刻してくるんでしょ」と言っていたけれど、結局姿を現しませんでした。その帰り道、電話で彼が亡くなったと知りました

まだ25歳でした

いつも遅れてはくるけど、必ず来る彼にメールじゃなくて電話をすればよかったと思った
「明日、絶対に来るんよ」と言ったら、神様のところじゃなくて私たちのところに来てくれたんじゃないのかな?とずっとずっと思っていた

彼のお葬式に行くことになって、同じ時期に東京から盛岡に帰る友人がいてそのお宅にお世話になることにした。偶然だけれど、彼女は彼の実家の隣町に住んでいました
たまたまだけれど、友人と同じ苗字だったこともあって何だかとても親近感が湧いていました

彼が亡くなって、毎年のように彼の命日に実家にサクラの花を送っていました

おかあさんからかかってくるお礼の電話が待ち遠しくて、ほんわかした盛岡の言葉がとても好きでした
ある年、いつものように電話がかかってきた時に東京にいた娘さんと留学していた娘さんが実家に帰ってきたと聞き「よかったね」と喜んでいたのに、おかあさんが何だかいつもとは違って少しだけ暗い声でした
その年の年末に、おとうさんから喪中ハガキが届きました

おかあさんは乳がんの再発でした

7回忌の時だったかな?彼の実家でお花見をしました
彼が生まれた時に、おとうさんが植えたサクラの下で、おとうさんとおかあさんと私の3人でのお花見でしたが、偶然、私の盛岡の友人とおとうさんが知り合いだとわかって、それから、私の友人3人も入ってサクラを見ました

とっても楽しかった

でも、あの時から何年かがすぎておかあさんが亡くなって、おかあさんと同じ名前だった私の友人も乳がんになって、そして、私も同じ年に子宮頸がんになった

おかあさんが亡くなって、おとうさんだけになってしまうと何故か毎年、送っていたサクラを送るのがつらくなってしまい、あの懐かしい声が聞けないことが余計に寂しくなってしまいました
そのせいもあって、できるだけ盛岡に行ってお墓参りをすることにしました
去年の3・11の時にも、盛岡に行く予定でした
でも、お寺の土塀も崩れてしまうし、すぐに行く事はできなくて秋に行きました
今年は、来月、盛岡に行く予定です

サクラの花を見ると「ああ、今年もサクラが見れてよかった」と思う

桜ばな いのち一ぱいに咲くからに 生命(いのち)をかけて わが眺めたり

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