うちの母は、ちょっと天然です
今ではそうも言えるけれど、子供の頃の私は簡単に母の言葉で傷つけられていました
シックマザーを読むと「ああ、こういうところって母にもあったな」と思いました
でも、自分から親から離れていこうと思ったことと、母が言った言葉が本当かどうかを母の姉や妹、少し年齢の上の従姉妹に確かめたりして「なんや、お母さんの思い込みやん」と自分のせいではないとわかったことが沢山ありました
私は本当は2月生まれのはずでした。
母から言わせると「家の中に同じ干支が3人いると家が栄えるというから未年で生まれる予定やったのに、あんたが早よ生まれたからよくない」ということでした
子供の頃は「私は生まれてこなきゃよかったのかな・・・」と思った
私の友達は早産しないようにと子宮口を縫いました。それを聞いた時に、早く生まれるのを私が望むかもわからないし、そもそも我慢せずに生んだのはお母さんでしょ。と思った。そしたら、お母さんが言う「自分で早く生まれた」なんて、アホらしいわと思った
誰のせいでもない事を私のせいというのは、子供っぽい母らしい言葉だなって思った
駆け落ちして、親に反対されて一緒になったという話も、なかなかの美談かもしれないけれど、実際は私が生まれる1年後には両親とも親がやってきて私の世話をしてくれていました
駆け落ちしたことも、反対されたことも本当かもしれないけれど、それが長引いていたという事実は1つもなかった・・・なんや、それなのに「お母さんの味方はお父さんしかいないから」ってのも、変な話やわと思った
確かに今は、おじいちゃんもおばあちゃんも亡くなったからお母さんが実家に帰れる訳ではないけれど、その理由は「駆け落ち」ではないやんと思った
そこは、違っているよね。と思った
私が結婚する時には「親になにもしてもらわなかったから、あんたにも何もしない」と言われた
それも、本当か後日、姉に確かめたら「あの子は、お見合いの相手と結納を交わしていたのに、あんたのお父さんと結婚したいと言って、破談にして結納倍返しをしてお金がなかっただけ」という話でした
そして、お母さんが言っていた「お姉ちゃんは親が用意してくれたのに」というのは、全くの嘘で「私は借金して嫁入り支度を自分でしたんよ。だから、借金を返すまではと、結婚してからしばらくは子供も作らないで働いてた。あの子は、結婚してすぐにあんたができたし、お金なんてなくて当たり前や」と言っていた
へえ~と思った
母は自分を「何もしてもらえない可哀想な私」と思ってたんだとわかって、なんだか、母の言う「何もしてもらえなかった」と言っていた言葉が子供が親にいう「かまって」コールなんだとわかった
そしたら、今まで自分が母から言われていた言葉が「どうでもいい言葉」だと思えるようになった
そもそもが根拠のない「いい加減」な発言なんだから、それに振り回されても仕方がないんだしと思うようになった
最近は、母が何かを言っても「ここがおかしい」という説明をすることにしました
先日は、母が私に「出会いがないの?」と言って「私の頃には電車であった人に声を掛けられたりしたもんよ」というので私が「お母さん、今どきそんなことしたらナンパでしょ。そんなナンパしてきた相手についていったら危険やろ。そんな人についていってた、お母さんたちのほうが変やわ」と言った
母が「えええ~~、それはナンパなんか!」というから「ナンパ以外に何があるねん。それに駅で待ってたらストーカーやろ」と言った
母が「でも、会社の子が他の会社の人を紹介してくれたりしたで」というので「それは、今時なら合コンなんやろ」と言った
そっか・・・・と言った母は「でも、そんな事があっても何もなかったんやから、昔の人はええ人やったんやわ」というので「昔でも、今考えたら危なかったかも。ってことはないか?昔の人だからええ人やったなんて、今時の草食男子じゃあるまいし、お母さんが気がついてないだけやろ」と言った
そしたら「ああ!そういえば1人そんな人がいたわ。やたらと電車がなくなるまで一緒にいようって言うんよ。でも、あの時、実家やったし田舎やったやん。お母さん「帰ります」って言うて帰ったわ」と言うから「そのまま、最終がなくなってたらどうなってたかわからへんで」と性悪に言うと「でも、ほんまにそうかもしれへんな」と言っていた
「そもそも、自分だってナンパやなんやと言いながら結局は幼馴染のお父さんと結婚してるんやから、出会いがないないというても、そこに縁があるかは別でしょ。」と言っておいた
シック・マザーの本を読むと、いかに親子。とくに母と子の関係が深いか感じました
お母さんの言葉で傷つけられた人は沢山いるような気がしました
うちの母に昔「お母さんはプレゼントをしても、ありがとうと言ってくれない」と言ったことがありました
いつまでも母は「私に傷つけられた」と言っていました
その言葉を言うには、それなりの理由がありました
「傷つけられた」という言葉は、わかるけれど「でも、お母さん。ありがとうと言ってもらえなかった私はもっと傷ついてたんよ」と思います
そんな私たちは今では、どこから見ても普通の親子だと思います
お互いに言いたい事が言える関係ができたように思います
そのためには、どういえば相手が納得するのかを見つけることと、母の言葉が本当かどうか。を調べてみるのも大切な気がします
人間関係において「自分だけが悪い」なんて事はない気がします
特に親子なんて「お互いさま」なんじゃないのかな?と思う私でした
そして、そんな母に育てられた私は、何があっても「まっ、いいか。何とかなる」と思える人になった気がします