『善きサマリア人の法』という言葉を知っていますか?
海外のドラマを見ていると「彼は、善きサマリア人か?」という言葉が出てきます
「なんだろう?」と不思議に思って検索してみました
善きサマリア人の法とは:
「災難に遭ったり急病になったりした人など(窮地の人)を救うために無償で善意の行動をとった場合、良識的かつ誠実にその人ができることをしたのなら、たとえ失敗してもその結果につき責任を問われない」という趣旨の法である。誤った対応をして訴えられたり処罰を受ける恐れをなくして、その場に居合わせた人(バイスタンダー)による傷病者の救護を促進しよう、との意図がある。アメリカやカナダなどで施行されており、近年、日本でも立法化すべきか否かという議論がなされている。
ウィキペディアより
これは聖書に書かれている話を元にしているそうです
なぜこれを書いたか・・・
17日に私の叔母の記憶喪失の事を書きました
叔母の記憶喪失は、急速に、そしていきなりでした
たった1週間で姉の顔も自分の名前も文字も書けなくなりました
そして、服を着替えるという行為も排尿・排便をするという事すら忘れてしまいました
医師からは「残念ながら、治る見込みはないです」と言われました
それを聞いた私たちは、叔母の住んでいたマンションも持ち物も全て処分しました
(これには、個人情報の関係もあって、ものすごく大変な思いをしました)
その後の治療で叔母は奇跡的に記憶を取り戻す事ができ、今は社会復帰しました
でも、記憶を取り戻した時の叔母は、住む場所すらありませんでした
(記憶は取り戻しましたが、よくドラマであるように記憶が無くなっている間の事は全く覚えていません
これも、後々、問題になりました。覚えていないので書類にサインをした事もみんな忘れていました)
処分をした私の家族は叔母に責められるし、大変な思いをしましたが
その後、落ち着いた叔母は「あれでよかった」と言いました
家も何もかもを無くしてしまったけど、あの時の私たちにはそれしか出来なかったから・・・
医師の言葉を信じた事を後悔したけれど、それでもあの時の叔母の状態で
その後が期待できるはずもないし
そして入院中は、治療費やマンションのローンや色んなものがかかるし・・・
「善きサマリア人の法」を日本で適応するとどうなるのかはわかりません
でも「あの時は、それが最良であったとしか言えない」という事はあるのかも知れません
もちろん、一生懸命やってくれたかどうかを判断するのは難しいとは思います
ただ今は、法医学も進歩しています
本当に手を尽くしてくれた上での死であれば受け入れるしかないような気がします
人は、いつかは死にます。私ならそう思います