『ゆずり葉』 河井酔茗 作

すもも

2011年08月19日 00:00



子供たちよ。
これはゆずり葉の木です。
このゆずり葉は
新しい葉が出来ると
入り代わって古い葉が落ちてしまうのです。
 
こんなに厚い葉
こんなに大きい葉でも
新しい葉が出来ると無造作に落ちる
新しい葉にいのちをゆずってー

子供たちよ
お前たちは何をほしがらないでも
すべてのものがお前たちにゆずられるのです
太陽のめぐるかぎり
ゆずられるものは絶えません。

かがやける大都会も
そっくりお前たちがゆずり受けるのです。
読みきれないほどの書物も
幸福なる子供たちよ
お前たちの手はまだ小さいけれどー。

世のお父さん,お母さんたちは
何一つ持ってゆかない。
みんなお前たちにゆずってゆくために
いのちあるもの,よいもの,美しいものを,
一生懸命に造っています。

今,お前たちは気が付かないけれど
ひとりでにいのちは延びる。
鳥のようにうたい,花のように笑っている間に
気が付いてきます。

そしたら子供たちよ。
もう一度ゆずり葉の木の下に立って
ゆずり葉を見るときが来るでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ユズリハの名は、春に枝先に若葉が出たあと、前年の葉がそれに譲るように落葉することから。その様子を、親が子を育てて家が代々続いていくように見立てて縁起物とされ、正月の飾りや庭木に使われる。

私の小学校の時の教科書にのっていました
今、あらためてこの詩を読むとなぜか涙が出てきます

福島の子供達が永田町に行きました
大人達は、一体、何を伝えたのでしょう
そして、子供達は何を受け取ったのでしょう

子供達に「よかった」といってもらえるような世界をゆずりたいと思いました

山本太郎、子供達と脱原発訴える:http://news.goo.ne.jp/topstories/entertainment/22/7e82ca8d321b0215b3ffa7c1eca47958.html

関連記事