退院してから、自分にあった洋服がなかなか見つからずに困っていました
しかも、おヘソから下に15センチ以上の傷跡があって、たまに痛むので、最近の股上の短いズボンははけないし・・・それなら自分で作ってしまったほうが早いかも・・・と思った
もともと、アパレル関係に勤めていたので縫うのは得意だけれど、基本的には『自分の好きなものは自分で作る』というのが、大前提の私ですが洋服を縫うのが結構、めんどくさい・・・ということで、もっぱら自分で作るのは小物・バック・雑貨類に限られていました
その上、ミシンや型紙や場所なんかも問題もあるし・・・と、そんな時にうちの大家さんが洋裁教室をしているので、それならと退院後に通い始めました
いろんな年齢の人がいて、最高齢の人は83才かな?そんな方もいます。
がん体験者もいるし、家族を看取った人や大きな病気をして身体にチューブが入っていたりと、病歴も経歴も様々です。
前にNHKの朝ドラ『おひさま』を見ていたら、「今日から文字が右から左に書いていたのを、左から右になります」というシーンがありました。
私が78才くらいかな?その方に「その日を覚える?」と聞いたら「覚えてるわよ」と教えてくれた。
うれしくて「どうだった?ちゃんと書けた?」と聞いたら「う~ん、あの頃は縦書きだったから、あんまり困らなかった」と教えてくれました。
本当にその時間を生きてきた人の言葉だなって思った
私の通うお稽古は、自分が好きなものを自由に縫う事ができるので、ほとんどの方が既製品では合わないという悩みを抱えている人が習いに来ています。
背が高い・低い、太っている、痩せている。だけでなく、グラマーだったり腕が短いとか、いろんな悩みがあります。また、既製品のお直しなんかも教えてもらってやったりします。
『自分の洋服は自分で』と、83才くらいの人がミシンを踏んでいる姿は、なんだかうらやましい気持ちになります。
そういう人だちは、年齢を重ねていても、エステに行ったりして生き生きとしています。
先日、私が体験した「まつげエクステ」は、なんと78才のおばあちゃんの体験談でした
すごいと驚いたけど、その人が言ってたのは
『年を重ねたからこそ綺麗にしなきゃ』という事でした。どんなに『人は中身』と言っても、最初に人が見るのは外見だし、人はそうそう相手の中身なんて見ていないわよ。って。
そして
『お出かけするときは、自分のためもだけど、相手のために化粧するのよ』と、教えてくれました。
なんか『人生の先輩』達の話は、いつも「うんうん」と感慨深く感じます。
子供の頃に戦火を逃げた話から現在の話まで、どんなに大変な体験も「さらっ」と話すのは、やっぱりすごい気がします。
おばあちゃん達というと怒られそうだけど、長生きしてお稽古に通って来て欲しいなって思ってます。
最近の私の洋服はほとんどが手づくりです
写真は、去年作った浴衣地のワンピースに、祇園祭の手ぬぐいで作ったバックです
そういえば、写真を撮ってないわ~~と思った
これからは、頑張って写真を撮っておこうっと