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「病」を包む、お見舞い言葉

「病」を包む、お見舞い言葉

「病」を包む、お見舞い言葉

大事な人が、がんなどの重度の病気になって入院した時、なんと声をかけて励ませばいいか。大事な人を失った遺族に、どう力づける言葉をかければいいか……。
何か気の利いたことを言おうとするがあまり、つい「元気そうじゃないか」「すぐ退院できるから気を落とすなよ」と口にしたり、何か話さなくてはいけないと思うがあまり、「明るい病室じゃないか」「今日はいい天気だね」と言い、けれどあとの言葉が続かなくなる……。
肝心なのは、見舞いする側が何かを話すのではなく、患者の話に耳を傾けること。手術前の患者、長い入院生活の患者、そして死を前にしている患者は、とっても多くのことを話したがっている!

仏教カウンセラーとして、ホスピスで多くのがん患者を見守り、見送ってきた尼僧の著者が、患者の入院直後、手術前、手術後、末期、そして残された遺族にどうやって声をかけて勇気づければいいかを綴った実用ノンフィクション。
がん患者だけでなく、鬱の人、その他重度の病気の人に対しても有効な、お見舞いに行くときに必須の1冊。

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私と同じ浄土真宗大谷派のお坊さんが書いた本というので読んでみました

海外の本を読むと精神科医や牧師さんが病室に来て話を聞いてくれると書いていたりしますが、日本だとつい「お坊さんとがん患者?」って、「病院に入っていいのかな?」と考えました

私が入院中には一度も見かけることはなかったけれど、もしかして呼んで欲しいと伝えたら来てもらえたのかな?って思います

本を手に取った理由は自分が言われたという事もあるけれど、自分自身が言った事も「あれでよかったんやろか?」と思う事があったからです

そして案外「患者だから・・・」と許してくれていたんじゃないのかなって・・・思います

本の中で書かれている事で納得したのは「あなたは、どうしたい?」と聞くという事でした

以前、末期がんで奥さんを亡くした人と話をした時に「自分は先の事を考えて欲しいというと妻がそんな先の事は考えられないと言う。それが悲しかった」というのを聞いて「患者にとっては1日先の事でもわからない。だから「今日、何がしたい?」と聞いて欲しかったんだと思う。でも、きっと奥さんはわかってくれていたはず」と話した事があります。その後、その方が私の話を聞いて号泣したと教えてくれました。

私は自分がそう感じたから、そのまま言ってしまったけれど、それでよかったのかな?って思った

そして、もしかしたら私は残酷な事を言ってしまったんだろうか・・・って思っていました

患者だからわかること。もあります。でも、やっぱり「人は人」だと思います

そういう私は「生かされている」という言葉が嫌いです

末期がんの患者さんと話して感じたのは、みんな最期の瞬間まで必死で、そして精一杯「生きている」んだという事でした。だからこそ、つらい治療にも耐えているし自分の死も見つめているんだって・・・
そして、そんな状況でも相手を思いやれる人が沢山います

そんな人に対して「生かされている」なんていえないって思った

私も自分が受けたい治療を受けるために仙台に行きました
自分で選択した「生」です。だから、やっぱり生きてるんだといいたい

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    2012年09月01日 Posted byすもも at 00:00 │Comments(0)読んだ本・・・がん

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