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<免疫細胞>iPSで再生…がん治療に応用

<免疫細胞>iPSで再生…がん治療に応用 東大グループ
ウイルスに感染した細胞やがん細胞などを攻撃する免疫細胞の一種「T細胞」を一度、人工多能性幹細胞(iPS細胞)にした上で、同じ能力を持つ「元気」なT細胞に再生させることに世界で初めて成功したと、東京大の中内啓光(ひろみつ)教授らのグループが発表した。このT細胞を患者の体に戻すことで、がんなどの新たな治療法につながるという。4日付の米科学誌「セル・ステムセル」に掲載される。
T細胞は、外敵の侵入が重なったり、感染状態が慢性化したりすると疲弊し、病気に対する免疫力が低下する。
中内教授らはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染している患者の血液から、HIV感染細胞のみを認識して攻撃する特定のT細胞を分離。疲弊したこのT細胞をiPS細胞へと変化させて大量に増やし、ヒトの白血球に含まれる「単核球細胞」と一緒に培養することなどで、再びT細胞に分化させることに成功したという。
中内教授らによると、iPS細胞を経て再生されても、T細胞は攻撃対象の記憶を失っていなかった。
がん患者の体からT細胞を取り出して、体外で増やしてから体に戻す治療法は現在も行われている。しかし、がんを攻撃する特定のT細胞だけを選んで増やすことが難しく、効果は限られる。
中内教授は「今回の方法を使えば、特定の対象を攻撃する若くて元気の良いT細胞を大量に増やすことができる」と話している。【斎藤広子】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130104-00000004-mai-soci
がん免疫療法:がんサポート情報センター
http://www.gsic.jp/immunity/mk_02/index.html
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・T細胞とは・・・主に感染した細胞を見つけて排除する。
T細胞は3種類あり、それぞれ司令塔、殺し屋、ストッパーの役目を担う。
T/ヘルパー細胞は免疫の司令塔であり、助っ人。
マクロファージから病原菌(抗原)の情報を受け取り、B細胞に抗体を作るよう指令を出し、抗体を作るのを助ける。マクロファージと共同で、サイトカインを放出、T/キラー細胞、NK細胞を活性化させる。
T/キラー細胞は殺し屋。
T/ヘルパー細胞から指令があると、感染した細胞にとりついて、その細胞を殺す。
T/サプレッサー細胞はストッパー役。
過剰に攻撃したり、武器を作ったりしないように抑制したり、免疫反応を終了に導く。
免疫プラザ:http://www.menekiplaza.com/saibou.html