ジロジロ見ないで―“普通の顔”を喪った9人の物語
ジロジロ見ないで―“普通の顔”を喪った9人の物語
高橋 聖人, 茅島 奈緒深

この本に登場する9人は、顔に手術や治療で治すことのできない、アザや病気、ヤケドを負っている。彼らは、ただ見た目が“普通と違う”というだけで、人から好奇な視線を向けられてしまう。彼らを取りまく環境は、とても厳しいものだ。学校での生活、就職、恋愛など。私たちが、当たり前のように経験するさまざまな出来事でも、彼らはイジメに遭ったり差別を受けている。そんな辛い現実に苦しみ、考えながら、必死に向き合ってきた彼ら。彼らが進んできた道には、力強く前を向かせてくれた、光のような存在があった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ユニークフェイス」という言葉を知っていますか?
この本に紹介している方たちは、とても個性的な顔をしています
そういうと「差別している」と言われるかもしれません
でも、私はそう思います
人はみんな違う。と思います
最近は誰もが同じ考えでないといけないような風潮があります
「いじめ」だって同じです
みんなが同じ方向を向いていて、少しでも違うとそれはいきなり「いじめ」の対象になります
私自身、一度ユニークフェイスの方に出会ったことがあります(友人以外)
電車の窓に映ったその人の顔をジロジロ見た記憶があります
それは「なぜ?」というわからないくらいの違和感だったからです
なぜかわからない。だから知りたい。くらいのものでした
でも、なんとか理解した時に感じたのは不思議だなって思ったくらいでした
入院していると、色んな人がいました
抗がん剤治療をしている方は髪の毛がないかたもいたし、手足が無い人も
歩けない人もいます
大きな傷が見えてる人もいました
でも、退院するとそういう人は、まるでこの世に存在していないかのようにいなくなりました
不思議です
私のお腹には、大きな傷跡があります
私は、この傷跡が好きです。たまにはマッサージしてあげたりもします
「私が戦った証だから」って思っています
本に紹介されている写真は、みんなすごくいい笑顔でした
「いい顔してる」って思いました
嫌な事があったとしても受け入れているのかな。なんて考えていました
そしたら、その中の1人の方が自殺したという事が書かれていました
その女性は、とても綺麗な方でした(表紙の右端の方)
円形脱毛症。ときくと、とても小さなものを想像するかもしれませんが
全身の毛が抜けてしまう事もあるそうです
こんなに綺麗なのに「毛なんてなくっても・・・」と思いました
でも、抗がん剤治療を受けていた方の話を聞いた時に、やはり女性にとっては
一時の脱毛であってもつらくて仕方がないのに・・・と思いました
難しいと思いました。もしかしたら人はそこまで思っていないのかもしれなくても
その人にとっては自分の命を絶つほどの悩みになっていたのかもしれないし・・・
本の中で、男性の方が何度も何度も見知らぬ人にツバを吐きかけられたと書いていました
今までに100回はかけられたかなって・・・
嘘のように思った。顔にできものができているだけで、人の顔にツバを吐ける人間がいるなんて・・・
なぜ、人は同じでなくてはいけないんだろう?
戦争みたいだって思った
同じ方向を向かなくてはいけない
同じ考えでなくてはいけない
そんなのちっとも大人じゃないって思う
私の付き合った人の中には、顔に大きな傷あとがある人もいました
体に大きな赤いあざがある人も。女の人で顔に黒い大きなあざがある人も・・・
でも、だからなにって思います
私はみんな好きでした。いつの間にか付き合いが終わっていたりもしますが
でも一緒にいた時は楽しいひと時でした
ユニークフェイス。それは個性の1つでいいんじゃないでしょうか。
そして、ジロジロみるんだったら一言「その顔はどうしたんですか?」って聞いてみればいい
もし理解できない病名なら「その病気は知りません。でも、調べてみますね」って言えばいい
理解できない。知らないっていう事で排除するのは違うと思います
今は「子供」が「大人化」している気がします
でもその反対に「大人」が「子供化」しているような気もします
いじめもセクハラもパワハラも・・・
病気でも、後遺症でも障害があってもいいやんって思います
人の個性を受け入れるような社会になって欲しいと思います
高橋 聖人, 茅島 奈緒深

この本に登場する9人は、顔に手術や治療で治すことのできない、アザや病気、ヤケドを負っている。彼らは、ただ見た目が“普通と違う”というだけで、人から好奇な視線を向けられてしまう。彼らを取りまく環境は、とても厳しいものだ。学校での生活、就職、恋愛など。私たちが、当たり前のように経験するさまざまな出来事でも、彼らはイジメに遭ったり差別を受けている。そんな辛い現実に苦しみ、考えながら、必死に向き合ってきた彼ら。彼らが進んできた道には、力強く前を向かせてくれた、光のような存在があった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ユニークフェイス」という言葉を知っていますか?
この本に紹介している方たちは、とても個性的な顔をしています
そういうと「差別している」と言われるかもしれません
でも、私はそう思います
人はみんな違う。と思います
最近は誰もが同じ考えでないといけないような風潮があります
「いじめ」だって同じです
みんなが同じ方向を向いていて、少しでも違うとそれはいきなり「いじめ」の対象になります
私自身、一度ユニークフェイスの方に出会ったことがあります(友人以外)
電車の窓に映ったその人の顔をジロジロ見た記憶があります
それは「なぜ?」というわからないくらいの違和感だったからです
なぜかわからない。だから知りたい。くらいのものでした
でも、なんとか理解した時に感じたのは不思議だなって思ったくらいでした
入院していると、色んな人がいました
抗がん剤治療をしている方は髪の毛がないかたもいたし、手足が無い人も
歩けない人もいます
大きな傷が見えてる人もいました
でも、退院するとそういう人は、まるでこの世に存在していないかのようにいなくなりました
不思議です
私のお腹には、大きな傷跡があります
私は、この傷跡が好きです。たまにはマッサージしてあげたりもします
「私が戦った証だから」って思っています
本に紹介されている写真は、みんなすごくいい笑顔でした
「いい顔してる」って思いました
嫌な事があったとしても受け入れているのかな。なんて考えていました
そしたら、その中の1人の方が自殺したという事が書かれていました
その女性は、とても綺麗な方でした(表紙の右端の方)
円形脱毛症。ときくと、とても小さなものを想像するかもしれませんが
全身の毛が抜けてしまう事もあるそうです
こんなに綺麗なのに「毛なんてなくっても・・・」と思いました
でも、抗がん剤治療を受けていた方の話を聞いた時に、やはり女性にとっては
一時の脱毛であってもつらくて仕方がないのに・・・と思いました
難しいと思いました。もしかしたら人はそこまで思っていないのかもしれなくても
その人にとっては自分の命を絶つほどの悩みになっていたのかもしれないし・・・
本の中で、男性の方が何度も何度も見知らぬ人にツバを吐きかけられたと書いていました
今までに100回はかけられたかなって・・・
嘘のように思った。顔にできものができているだけで、人の顔にツバを吐ける人間がいるなんて・・・
なぜ、人は同じでなくてはいけないんだろう?
戦争みたいだって思った
同じ方向を向かなくてはいけない
同じ考えでなくてはいけない
そんなのちっとも大人じゃないって思う
私の付き合った人の中には、顔に大きな傷あとがある人もいました
体に大きな赤いあざがある人も。女の人で顔に黒い大きなあざがある人も・・・
でも、だからなにって思います
私はみんな好きでした。いつの間にか付き合いが終わっていたりもしますが
でも一緒にいた時は楽しいひと時でした
ユニークフェイス。それは個性の1つでいいんじゃないでしょうか。
そして、ジロジロみるんだったら一言「その顔はどうしたんですか?」って聞いてみればいい
もし理解できない病名なら「その病気は知りません。でも、調べてみますね」って言えばいい
理解できない。知らないっていう事で排除するのは違うと思います
今は「子供」が「大人化」している気がします
でもその反対に「大人」が「子供化」しているような気もします
いじめもセクハラもパワハラも・・・
病気でも、後遺症でも障害があってもいいやんって思います
人の個性を受け入れるような社会になって欲しいと思います
2011年02月11日 Posted byすもも at 00:00 │Comments(4) │読んだ本・・・その他
この記事へのコメント
こんばんは。初めて書き込みします。
キッズ医療体験セミナーの記事でお邪魔してから
毎日更新されるのを楽しみにしております。
今日取り上げられている本 以前図書館で借りて
読みました。衝撃でした。いわゆる身体障害とちがい
顔に限定されていることと 本当に自分の回りには
見かけなかった いや気づかずにいたということに。
一番左はじの男性、たしか大学の先生でしたよね。
平坦でない人生をおくってこられた方に教わる生徒さん
幸せですね。教職についてくださって感謝だなあと
思いました。
キッズ医療体験セミナーの記事でお邪魔してから
毎日更新されるのを楽しみにしております。
今日取り上げられている本 以前図書館で借りて
読みました。衝撃でした。いわゆる身体障害とちがい
顔に限定されていることと 本当に自分の回りには
見かけなかった いや気づかずにいたということに。
一番左はじの男性、たしか大学の先生でしたよね。
平坦でない人生をおくってこられた方に教わる生徒さん
幸せですね。教職についてくださって感謝だなあと
思いました。
Posted by ちょこネット at 2011年02月11日 22:08
ちょこネットさん、ありがとうございます
そうです
藤井さんの言葉で「医療にたずさわる人は、患者の気持ちがわかる人でいて欲しい。患者として悔しい経験をしたからこそ、そういった人を育てられると思った」と言われています
患者としては「あたり前」の事であっても医療者側からの言葉で傷ついている患者は沢山います
と、いつも私のブログでは書きまくっているので今回は、書きませんでした
こういう本は、やっぱり自分で手にとってこそ。と思います
でも、こういうコメントを頂けると書ききれなかった思いを書くことができて、本当によかったと思います
ありがとうございました
そうです
藤井さんの言葉で「医療にたずさわる人は、患者の気持ちがわかる人でいて欲しい。患者として悔しい経験をしたからこそ、そういった人を育てられると思った」と言われています
患者としては「あたり前」の事であっても医療者側からの言葉で傷ついている患者は沢山います
と、いつも私のブログでは書きまくっているので今回は、書きませんでした
こういう本は、やっぱり自分で手にとってこそ。と思います
でも、こういうコメントを頂けると書ききれなかった思いを書くことができて、本当によかったと思います
ありがとうございました
Posted by すもも
at 2011年02月12日 00:20

すももさん、こんにちは。
昨日は私の拙いブログにお越し頂き、ありがとうございました。
私は病気になってから「普通って何なんだろう?」と、考える事が多くなりました。
先月、退院後初めて街に出かけ、車イスの私を見る周りの方の視線をちょっと痛く感じました。
考え過ぎなのかもしれないですが。。。
今の私にはこれが普通。
「皆同じでなくて良い。皆違ってそれで良い。」と思います。
『「大人」が「子ども化」しているような気もします』
私も同感です。
自分自身も、もっと大人にならなくては。。。と思います。
今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m
昨日は私の拙いブログにお越し頂き、ありがとうございました。
私は病気になってから「普通って何なんだろう?」と、考える事が多くなりました。
先月、退院後初めて街に出かけ、車イスの私を見る周りの方の視線をちょっと痛く感じました。
考え過ぎなのかもしれないですが。。。
今の私にはこれが普通。
「皆同じでなくて良い。皆違ってそれで良い。」と思います。
『「大人」が「子ども化」しているような気もします』
私も同感です。
自分自身も、もっと大人にならなくては。。。と思います。
今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m
Posted by ブルーデイジー at 2011年02月12日 16:26
ブルーテイジーさん、ありがとうございます
私が出会った先輩患者さんに「みんな違ってみんないい」って言ってもらった事があります
一時期、このブログを休んでいた時期があって、その時に患者同士であってもわかりあえないところがいっぱいあるんだな。。。って思って、かなり落ち込みました
その時に、この言葉を思い出しました
そして、やはり少し前にも同じような事がありました
その時は、友人に「人は立場によっても言葉の受け取り方は違う。その全ての人を満足させる言葉なんてないんだよ」って言われました。嬉しかったです
少し変な意見ですが、以前仕事で海外の車椅子を見た事があります
その時に『超かっこええ~』って思いました
日本でもバスケなどの競技用の車椅子で格好いいデザインのものがあります
どうも日本だと病院にあるブルーやグレーのでかいのでお洒落でもなく、その上「車椅子=歩けない可哀想に」みたいな構図があるようですが、私なんかよりずっとすごい方もいます
その方がどういう状況で車椅子を使っているかによっても、全く違うなって思ったのを思い出しました
それに「可哀想に」って顔するんだったら、手貸せよ!なんて言いたくなる場面のほうが多いですよね
バリアフリーなんて言葉よりも、大変そうって思ったら助けてくれる社会のほうが絶対にいい。みんなが助けてくれたら、バリアフリーなんてなくなるんじゃ~~ってね。
ちょっと話がずれてしまいましたが・・・
私が出会った先輩患者さんに「みんな違ってみんないい」って言ってもらった事があります
一時期、このブログを休んでいた時期があって、その時に患者同士であってもわかりあえないところがいっぱいあるんだな。。。って思って、かなり落ち込みました
その時に、この言葉を思い出しました
そして、やはり少し前にも同じような事がありました
その時は、友人に「人は立場によっても言葉の受け取り方は違う。その全ての人を満足させる言葉なんてないんだよ」って言われました。嬉しかったです
少し変な意見ですが、以前仕事で海外の車椅子を見た事があります
その時に『超かっこええ~』って思いました
日本でもバスケなどの競技用の車椅子で格好いいデザインのものがあります
どうも日本だと病院にあるブルーやグレーのでかいのでお洒落でもなく、その上「車椅子=歩けない可哀想に」みたいな構図があるようですが、私なんかよりずっとすごい方もいます
その方がどういう状況で車椅子を使っているかによっても、全く違うなって思ったのを思い出しました
それに「可哀想に」って顔するんだったら、手貸せよ!なんて言いたくなる場面のほうが多いですよね
バリアフリーなんて言葉よりも、大変そうって思ったら助けてくれる社会のほうが絶対にいい。みんなが助けてくれたら、バリアフリーなんてなくなるんじゃ~~ってね。
ちょっと話がずれてしまいましたが・・・
Posted by すもも
at 2011年02月12日 18:44

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。