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思春期と若年成人「AYA世代」のがん、課題山積

産経新聞 3月8日(木)20時33分配信

 「AYA世代」と呼ばれる15歳から29歳にかけてのがんをメーンテーマにした「第34回近畿小児がん研究会」が10日、大阪府吹田市の大阪大学銀杏(いちょう)会館で開かれる。小児がんと成人がんの境界領域にあるこの世代のがんは、近年ようやく取り組みの必要性が指摘され始めたばかりで、現状把握もほとんどできていない。治療体制や療養環境をはじめ、進学や就職など世代特有の課題も多く、関係者は「(研究会で)埋もれている問題に光をあて、解決に向けた第一歩にしたい」と話している。

 ■定まらぬ治療法

 AYAは「Adolescent and Young Adult(思春期および若年成人)」の略。欧米では1つの世代ととらえられており、この世代のがんの特徴が明らかになりつつあるという。

 一方、日本のAYA世代のがんに対する取り組みは心許(こころもと)ない。今回の研究会の会長を務める大阪府立母子保健総合医療センターの小児外科副部長、米田光宏さんによると、この世代の患者をどこで、どう治療すべきかといった基本的な方針さえ定まっていないという。

 そのため、小児と成人では、投与量や組み合わせなどが違う抗がん剤の使用について、AYA世代の患者は、受診する施設や診療科によって小児対応になったり成人対応になったりと、同じがんでも治療内容が異なることも。「最初にかかる病院や、次に紹介される病院によって、患者の運命が大きく変わる」(米田さん)現状がある。

 ■世代特有の悩み

 学業の遅れへの懸念、就職など将来への不安、友人関係…。思春期や青年期の患者は世代特有の悩みを抱えているが、それに対応できる療養環境も整備されていない。「AYA世代は、小さい子供たちの間では浮いてしまうし、高齢者ばかりの中では話が合わない。カーテンを引いてベッドにこもる患者は少なくない」と米田さんは指摘する。

 そんな状況を改善しようと、同センターは平成22年4月、中学生やAYA世代を対象にした「青少年ルーム」を開設。1500冊の漫画や200巻のDVD、大型テレビ、パソコン、卓球台、キッチン、ソファなどを備えた。

 「AYA世代のための部屋の設置は、欧米では当たり前。独特の世代だからこそ、必要な空間と認識されている」と、同センターの後藤真千子さん。家庭にいるような空間を目指した青少年ルームには、車いすや点滴をつけたままの若者たちが訪れ、思い思いの時間を過ごしていく。

 後藤さんは「ストレス発散や気分転換になり、病気に立ち向かうエネルギーを獲得しているように思える」と話し、昨年度は延べ約千人が利用したという。

 ■放置できない問題

 AYA世代のがんに目を向ける新しい動きも生まれている。

 大阪では昨年3月、府がん診療連携協議会に「AYA部会」が設置され、専門家らが診療状況や治療実績、合併症などの解明や、患者サポートの充実に取り組み始めた。「放置できない問題」(米田さん)との認識も少しずつ広がり、今回の研究会のメーンテーマにつながったという。

 当日は学術発表以外に午後1時半から、一般の人も参加できる米国の専門家による講演や、医師、看護師、元患者らさまざまな立場の人によるシンポジウムが行われる。

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第34回 近畿小児がん研究会公開シンポジウム

日時 2012年3月10日(土) 13:00より受付

場所 大阪大学医学部銀杏会館 アクセス


プログラム

特別講演
13:30~14:30 『Adolescence and Young Adult Oncology in the USA』
講演者  レベッカ ブロック先生  
Oregon Health and Science University<通訳:あり>

シンポジウム

14:30~17:00 『小児がんと成人がんの境界領域(AYA世代)のがんの特徴と問題点』
講演者 山田 佳世 先生 奈良県立医科大学 小児科

『大阪府におけるAYA世代のがん-罹患、生存率、そして受療動態』
講演者 井岡 亜希子 先生 (大阪府立成人病センターがん予防情報センター)

『AYA世代に必要な支援を考える~看護師の立場から~』
講演者 柴田 多江子さん (大阪府立母子保健総合医療センター 4階西棟)

『AYA世代の療養環境について-センターでの取り組み-』
講演者 後藤 真千子 さん (大阪府立母子保健総合医療センター ホスピタルプレイ士)

『AYA世代の治療経験者として』
講演者 西村 剛直 さん (AYA世代に治療を受けた経験者)

質疑応答

17:00~17:30 司会
井上雅美先生 (大阪府立母子保健総合医療センター 血液・腫瘍科 部長)

冨森千恵子 
(がんの子供を守る会ソーシャルワーカー)

がんの子供を守る会:http://www.ccaj-found.or.jp/news/kansai/info0310-3/

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『若いから、がんにならない』や『子供のがんは治らない』など、まるで迷信めいたことをいう人がいます
何の根拠もない話だけれど、その話に傷つけられる人が沢山います

私が入院している時にも高校生の末期がん患者の女の子がいました
彼女は個室で誰とも話すことなく、ずっと病室でお母さんと2人でいました

何度か廊下で見かけたけれど、下を向いたままで体中で「話しかけないで」と言っているようでした

私が退院してからしばらくして、彼女が亡くなったと聞きました

どんな気持ちで、お母さんと彼女はあの部屋で過ごしていたのだろう・・・と思うと切なくなりました

そして、お母さんはどうしているのだろうと思った
自分よりも早く亡くなってしまった娘を受け入れることなどできない気がします

子宮頸がんのワクチン接種には、色々な意見があります

患者でも「受けさせたくない」という人もいます

でも、私は「受けて欲しい」と思います

ワクチンは完全ではないけれど、ワクチンと定期検査を受けることで子宮頸がんや子宮体がんの正しい知識を持ってもらいたい
そして、自分たちと同じ世代の若年性がん患者さんの気持ちを考える機会を持って欲しいと思います

そしたらきっと「若いから、がんにはならない」なんて言えないと思います

今、がんに一番大切なの事は、すべての世代の人が正しい知識を持つことだと思います

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    2012年03月09日 Posted byすもも at 12:00 │Comments(0)ニュース・・・がん

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