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Posted by たまりば運営事務局 at

放射線



今でも忘れらない光景があります

中学1年生の夏休み前に、廊下中にA3くらいの大きさの『原爆の写真』が貼り出されました
背中を焼かれて、うつぶせで寝ている少年の写真
瓦礫の中、明らかに人の形だとわかる真っ黒な遺体
やけどをして頭と顔に包帯のような布のようなものを巻かれ座っている少女の顔
階段に残された人の形をした影法師・・・

1枚1枚が『原爆』の恐ろしさや非現実を写し出していました
中学1年生の私は「これは何なん?」って思いました
これが現実に起きた事だとは思えなかった・・・

この写真については、先生からはなんの説明もありませんでした

でも私の仲のいい友達のお父さんが、原爆投下後2日目に広島に入った話を聞きました
姫路にいたお父さんは、電車でいけるところまで行って、あとは徒歩で入ったそうです
サイパン島に行って、生きて帰ってきて、そして広島にいって被爆をしたそうです

ほとんど家族に戦争のことを話さなかったと言っていました

そして『あんなもの持っていても何もいいことなんかない』と言って原爆手帳を返したと言っていました

だからかもしれませんが、その後の私はずっと『戦争とは』『原爆とは』
そして『ヒロシマ・ナガサキ』を追い続けていたように思います

夏が来る度にテレビでは『ヒロシマ・ナガサキ』そして『平和』が取り上げられています

今年の8月は、いつもよりももっともっと感じるのではないでしょうか・・・

私は、治療ですが放射線を浴びました
切らずにできる放射線治療は夢のようなところもあります
前立腺がんなどには、放射線治療でかなりの高い効果をあげているものもあります

今、怖いのは『放射線治療』のヒバクと『原発』などのヒバクが同じように扱われていくことです

私自身、放射線治療を受けているから思うのは、私のように『進行がん』の場合は
照射することで、再発を防げるということもあります

生きるために受ける放射線です

でもやっぱり副作用や後遺症はあります
腹部への照射で一番、大きな副作用は「宿酔」と「やけど」「下痢」です
宿酔は、私は1日目からなんとなくなりました
ちょうど車酔いのような感じのだるさと身体の中が温かくなるような感じです
やけどは照射が続くと段々とお腹が赤くなっていって、やけどをします
私は赤くなるだけでしたが、乳腺の人などは水ぶくれになっている人もいました
今でもすぐに「下痢」をします。これは後遺症です
そういうのを見ると、やはり治療とはいえ完璧ではないと思います

でも照射後、私の腫瘍マーカーの値が下がりました
これで「がん細胞」がなくなったということです

私が治療を受ける前に、うちの放射線科の先生に話をしました
『日本は唯一の被爆国です。だから放射線に対してあまりいい印象は持っていません』って言いました
これも患者の本音なのではないかなって思います
そういう事をきちんと話をして、納得して治療を受けて欲しいと思います
うちの先生はそれをきちんとわかってくれていたので『なんでもいいから疑問に思ったら聞いてください』と言ってくれました
その後の私は、他の方が受けた体験談などを印刷して持って行って納得するまで聞きました

どんな治療でも『夢のような治療』なんてものはないと思っています

だからこそ納得して受けて欲しいと思います
そして必要以上に恐れて欲しくないと思います

抗がん剤よりも放射線のほうが効きやすい『がん』もあります
自分の『がん』がどういう種類のものであるかを知ってして欲しいと思います

母と子でみる広島・長崎:http://blog.goo.ne.jp/ryuzou42/e/1fb72b97eb542414a9446ab719c0414b  
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  • 2011年08月09日 Posted by すもも at 00:00Comments(0)その他