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Posted by たまりば運営事務局 at

Dr.中川のがんの時代を暮らす 病院の「品定め」可能に

2011年8月14日(日)13:00
「世界一のがん大国」であるにもかかわらず、日本では、がんに関するデータを集計してがん治療に生かす「がん登録」が遅れていました。このため、患者が病院を選ぶときに参考にできるデータがほとんどない状態になり、ちまたにはあやしい「病院ランキング本」が出回ることになってきました。

先月末、国立がん研究センターは画期的なデータの公開に踏み切りました。08年の「がん診療連携拠点病院」のがん登録データの公表で、これまでのような都道府県単位の集計結果だけでなく、拠点病院ごとのデータを明らかにしたのです。

がん診療連携拠点病院は、質の高いがん医療を提供することを目的に厚生労働相が指定した「地域のがん診療の拠点」となる病院のことで、08年時点で全国377施設(現在は388施設)が指定されています。そのうち、359施設の総数約43万人(08年の新規がん患者の約6割にあたる)のがん患者の、がんの種類や進行度、治療方法などの集計データが公表されました。これで、各病院の治療の実態をある程度つかむことができ、病院の「品定め」も可能となってきました。

今後、がん登録がさらに充実すれば、自分にあった治療を家の近くで受けるにはどの病院に行ったらよいか、などの判断基準になるはずです。病院側もうかうかできませんから、切磋琢磨(せっさたくま)が進むでしょう。

さて、病院にも患者さんにも大きなメリットをもたらすがん登録制度の先駆けが、広島・長崎の原爆被爆者の調査だったことはあまり知られていません。放射線被ばくが一定の量を超えると発がん率が直線的に増えることが分かっていますが、これは、広島・長崎の原爆被爆者を調査したデータに基づいています。

原爆の場合、被ばく量は爆心地からの距離でほぼ決まります。被爆時にどこにいたかを聞き、その後、がんを発症したかどうかを調査したことによって、被ばく量とがんとの精度のよいデータが得られたのです。広島・長崎の被爆者の犠牲とがん登録によって、私たちは放射線の人体への影響について貴重なデータを手にしたといえます。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

<Dr.中川のがんの時代を暮らす>/5 病院の「品定め」可能に〔毎日JP〕
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20110814ddm013070034000c.html

放射線の影響 広島・長崎の長期調査からわかったこと〔朝日新聞〕:http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104070102.html  
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  • 2011年08月16日 Posted by すもも at 00:00Comments(0)その他